西村賢太「陋劣夜曲」(『群像』1月号)
希望無き生の心理、内実を異様なまでに細かなディティールをもって描き切っている。
一つ一つのアクションが時間を無数に分割し、読む者の時間意識を変容させる様は、ソルジェニーツィンの『イワン・デニーソヴィチの一日』を思い出させる(若者の鬱屈した感情を描くという観点では中上健次の『十九歳の地図』)。
リアルな描写が感覚に訴えると共に、愚かな行為が硬い文体によって表現されることによりユーモアを発する。
久しぶりに小説を読みながら笑った。
UEDA Kazuhiko Exhibition
7年振りに個展を行います。
また、同時期に開催されるグループ展にも出品します。
ご高覧の上、ご高評賜れば幸いです。
2017
UEDA Kazuhiko Exhibition
5/11(木)〜5/28(日)
OPEN 木・金・土・日 12:00-19:00
CLOSE 月・火・水
土日画廊
〒164-0002東京都中野区上高田3-15-2
TEL 03-5343-1842
http://donichigaroh.com/
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時のかたち展
2017
5/9(火)〜5/14(日)
10:00-18:00
初日13:00開場 最終日16:00閉場(入場は17:30まで)
横浜市民ギャラリー 1階・2階展示室
TEL 045-315-2828
http://ycag.yafjp.org/
JR桜木町より徒歩10分 東口タクシー乗り場付近から無料送迎車あり
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出光美術館「時代を映す仮名のかたち-国宝手鑑『見努世友』と古筆の名品」展
阿曾美術 「池田巖」展
三松幸雄×高橋悠治「道という――音楽、そして」(銀座哲学レクチャー)
「道亙亡名」(道は 亙〔つね〕に 名 亡し) 郭店楚簡『老子』
道があればそれはすでに動いている。『偶然性唯物論』における西部劇モデル。
連続する時間のなかでの身体性。
対して、循環する時間は変化し、いずれは崩壊し、そして再び始まる。
そのための方法。
高橋氏のお話は、理論だけを聞いていると、極めて抽象的に感じられるのだが、その背後には(例えばある民族の)具体的な音楽の形が存在し、そこから帰納された上で精密に法則が導き出されていることに驚嘆する。
その手つきは科学的であり、同時に知恵に溢れている。
多くの発見に満ち、触発される時間だった。