世界初の紙幣は中国で生まれた。当初は兌換紙幣(銀本位制)だったが、経済政策上次第に紙幣が乱発されるようになった結果、不換紙幣となり、通貨はインフレによる試練を受けた。第二次大戦後のブレトンウッズ体制下においても、金とドルとの交換を保証した米国から次第に金が流出し、金ドル本位制の維持は不可能となり、ドルは暴落する。貨幣の歴史が見せる本質的一致。危機において、信用は必ず収縮するのに対して、物質の(使用)価値は常に変わらない(ゆえに信用のバロメーターとして相対的に物質の価値が上がったように見える)。