荒木経惟・KaoRi

モデルに対しては私写真だから契約関係に無いと言って対価を渡さず、写真家自身は外部から商業的な対価を得ている。
古典的な搾取の構造を、アーティストであるという一点において免罪可能と考え、同時に男ー女、写真家ーモデルという固定された力関係を誇示することで、それを自身の作家イメージとしてブランディングに利用する。
それが可能となってきたのは、日本の写真・アート業界にこのようなセクハラ・パワハラを許容し、更には自らの内に明確な批評基準を持たず、売れているものに追随するという体質があったからだ。
今日本の美術業界に必要なのは、もはや市場ではなく、契約と批評という外圧である。

https://note.mu/kaori_la_danse/n/nb0b7c2a59b65