道端で、四羽ほどの雀が啼いていた。近づいてゆくと、三羽ほどはふわりと空中へ舞い上がってゆくが、残りの一羽はやけにのんびりと構えており、羽ばたいても浮力が十分になく、地面に対して平行に飛ぶのみである。怪我でもしているのかと心配になって見ると、毛色が薄く幼鳥のようだ。更にしばらく見つめていると、突然凄い勢いで羽ばたきはじめ、天狗のように人家の塀の上へと垂直に舞い上がった。