はしご

uedakazuhiko2007-05-04


不思議な場所にはしごが掛かっているのを見かけた。道路からはしごの掛かっている場所まで登るには、斜面が急な上に距離が長いし、庭から垣根を乗り越えるにしても、植え込みには何か作業ができるほどの足場がない。老猫のための通路かと想像してみたが、それも府に落ちない。

隣家の屋上に鯉のぼりが上がっていた。五月晴れの青空に原色が良く映えて、強風を勇猛に飲み込んでいる。細かい条文の書換えに汲々とせずに、いっその事、憲法を鯉のぼりのようなものをシンボルにして代表させてしまうほうが、日本人らしいのではないか。

日中に来るべき万緑の気配を感じ、夜に満月を見ると、景色が濃く色付き始めたのが意識される。国立新美術館で開催されている、モネの回顧展を観に行きたくなった。