2005アートフェア東京

http://www.artfairtokyo.com/

2005年の8月に有楽町の東京国際フォーラムで開催された、アートフェア東京にも米田知子の作品が出品されていた。作品は、戦争跡地を撮影した風景シリーズが主であったと記憶しているが、新たな感慨はない。
それよりも、多くのギャラリーが小さなブースで土産物屋のように所狭しと、作品を飾っていた展示方法が問題で、そこでは正常な環境で作品が発するであろう空間感覚は押し潰され、多くが無惨な状態を晒していた。

しかし、逆にギャラリーの広い空間に辛うじて助けられていた作品*1が、馬脚を露わしていたことは、良い教育効果をもたらしたと言えるかもしれない。

南天子画廊*2など、比較的良い作品を出品していたところは、ブースの空間を広く取った上に、作品も間隔を大きく取って展示してあり、隙のなさを感じさせた。後は、米国のギャラリーが出品していた、ソル・ルウィットやフランク・ステラの版画が良く、場所の狭さがそれほど気にならない陶器の展示*3にも見るべきものがあった。

『魯山人陶説』北大路 魯山人 (著), 平野 雅章 (編集)

*1:多くは空間を前提としたもの

*2:岡崎乾二郎、イミ・クネーベルなどを出品

*3:黒田陶苑が出品していた魯山人他 http://www.kurodatoen.co.jp/