神保町で書籍二冊購入。路地と人で吉田和司の「吉田事物屋」を観る。割と長い感想を書いたのだが、残念ながら消えてしまった。記憶を元に復元を試みたが不可能である。しかし、観るべき展示なので、観た事実をここに記す。


  photographers' galleryでアンコール展 「田本研造――函館港湾・水道工事の記録」と米田拓朗写真展「笛吹川」を観る。現像の過程で生じたものか、退色なのかはわからないが、田本の写真は、広大な風景の中の山や建物など、それぞれの部分によって色の濃度が異なる。アジェの写真などを観るときにも感じることだが、被写体のそれぞれの場所に光が当たり、反射した光を穴の空いた暗箱が集めて、フィルムがそれを定着するという写真の原理を改めて意識させられる。写真家にとっては宝物のような写真の数々であると想像する。同所で笹岡啓子撮影の「Remembrance」を購入。震災以後、一ヶ月の被災地の様子が写されている。特に大槌は被害が甚大であったことも関係しているのか、写真にも強い緊張が漲っている。



 展示されていた田本研造の写真は全て、土木学会附属土木図書館所蔵ということだが、ここのホームページに土木学会誌のデジタルアーカイブがあり、曽祖父が書いた論説報告書が残っている。


阪神急行電気鉄道高架線建設紀要  上田 寧

http://library.jsce.or.jp/Image_DB/mag/m_jsce/13-03.html
http://library.jsce.or.jp/Image_DB/mag/m_jsce/13-03/13-3-11657.pdf