驚異の部屋へようこそ!展

uedakazuhiko2009-08-21


 町田市立国際版画美術館で、「版画がつくる 驚異の部屋へようこそ!」展を観た。主だったものを挙げると、『時祷書(ローマ式)』「横道十二宮と人体の対応図」16世紀初頭、金属凸版、手彩色。ショイヒツァー著『神聖自然学』18世紀前半、銅板。ミルトン著、ジョン・マーティン画『失楽園1827年刊、メゾチント。ダンテ著、ギュスターヴ・ドレ画『神曲』1865年刊、木口木版など。最後のセクションに、ナポレオンがエジプト遠征時に作らせた、『エジプト誌』の一部が展示されていた。これは、厳密な学問的調査、精密なデッサンと幾何学的な構成、潤沢な時間と金が注ぎ込まれて作られた、銅板を含む書物としては傑作中の傑作である。これを観られただけでも観に出かけた甲斐があった。図版は、「テーベ メムノン 西神殿の彩色内部の遠景(想像復元図)」。