uedakazuhiko2007-07-22


四方より波砕け来て遠くに船浮かぶ(横浜にて)*1

*1:帰り際に、道路側から見た良く晴れた山下公園は、スーラの「グランド・ジャッド島の日曜日の午後」のようだった。スーラは太陽が強く照りつけた時の光の中にある陰影や、影の中に生じる様々な色彩を巧みに描き分けている。スーラの木炭によるデッサンを見ると、この画家は、世界は太陽に照らされた惑星のように、丸ごと影に取り付かれた存在であるという詩想を持っていたことが理解できるが、多数の色彩に溢れた点描によるタブローを見ると、それはまるでデッサンの陰画のように、光が闇に飲み込まれる前のつかぬ間の休息を生きているように感じられる。