2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

中西夏之新作展(承前)

art

昨日の記事を書いた後も、自分の中でしばらく中西夏之についての考えが続いていた。その中で、自分は11年前の鮮烈な記憶に囚われているせいで、その間に中西夏之の内で静かに進行していたある可能性について、十分に把握できていなかったのではないかとい…

中西夏之新作展 松涛美術館

art

渋谷区立松涛美術館で中西夏之新作展。1997年に東京都現代美術館で観た個展では、キャンバスの矩形を締め付けるような弓形のモチーフや、長い柄のついた筆によって描かれた×状の息の長い筆触の連なりが、画面に孔を穿つような鋭さを見せていたのに対して…

リー・フリードランダー『桜狩』

art

RAT HOLE GALLERYでリー・フリードランダー『桜狩』。日本の桜に魅せられたフリードランダーは、1977年を皮切りに、79年、81年、84年と繰り返し桜の季節を日本で過ごし、桜とそれに連なる風物を写真に収めている。例によってフリードランダーは、カメ…

ベルリンの壁の絵

雨の日は、空気中の瘴気が全て洗い流されているような感じがして、外を歩いていても気持ちが良い。沢山の水を浴びて、植物も喜んでいる。夜の暗闇の向こうからでも、それは確かな気配として伝わってくる。このような日であれば、Singin' in the Rainを唄うジ…

屋上庭園 東京都現代美術館

art

庭をテーマとした展覧会。庭は人為的に囲いをつけられた生成する自然であり、アナーキーに成長し続けようとする自然の諸力に対して、人間が理をもって裁断を行う場である。同様に、作品を生み出すためには力の発現が肯定されるのと同時に、純粋な力を制作と…

『spore』Vol.5

『spore』Vol.5に、「モダニストの夢と日本的廃墟 清水登之のすべて展 栃木県立美術館」というタイトルのレビューを書いています。http://www.spor-e.com/