2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

画廊逍遥

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PUNCTUMで東京8x10組合連合会 「Tokyo 8x10」展。大判カメラで丁寧に撮影された写真が並ぶ。機材の性質上機動力はないが、その代わり、きちんと対象を見て撮るという、基本に忠実な姿勢が美点として浮かび上がる。動かない画像を隅々まで眺めることができる…

今年の四月に参加した展覧会、「零のゼロ」*1のカタログが発行されました。その中に、「主体が孕む2種の機制」というタイトルで、短い文章を寄稿しています。国民国家をひとつの象徴として語ることのできるような主体性ではなく、また主体性を完全に放棄し…

青山二郎 北大路魯山人

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世田谷美術館で「青山二郎の眼」展を観て、その足で日本橋三越の北大路魯山人展に行く。世田谷美術館のある砧公園は、小学生の頃毎年遠足で訪れていた場所であり懐かしい。子供のころは、公園が果てしない大草原に見えたものだが、今見ると、昔の記憶に比べ…

ラジオ

真夜中に、ラジオでバッハの特集がかかっていた。ゲストの話によるとバッハは、当時流行していた他のバロックの作曲家たちによる絢爛な音楽に背を向け、一人音楽の構造美に徹した地味な教会音楽を毎週のように作曲していたという。そのことが、20世紀に入…

車窓より見透す花火半月橋

夕立ち

突然の夕立ちは日の暮れ行く空の背中を押すように、あたりを一瞬で暗くした。雨が数滴落ちてきた段階で、乾いた空気中を閃光と雷鳴が断続的に通過する様は空襲のようで(光が到達してから音が来るまでの間を数秒数える)、水平にやってくる光が木立のシルエ…

内海聖史 カズヒコ カケガワ

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GALERIE ANDOで内海聖史展。作品の形式は、前回の資生堂ギャラリーでの個展を引き継いだ形となっている。前回も今回も、壁面の大きさに沿って作品の大きさが決められており、前回の巨大な作品で使われていた大きめの丸い筆触は、今回、作品の大きさが縮小し…