2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

パウル・クレー(承前)

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クレー作品の構造は、勿論タブロー全体に対する分節として捉えられるものであるが、同時に個々の小さなユニットに分割できる可能性も有している。先日の文章の中で、「空間を画面の内側に無限に織り込む」と書いたのはそのような意味を含んでいる。クレーの…

パウル・クレー展  線と色彩

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今年の2月に大丸ミュージアム・東京で開かれたパウル・クレー展を見に行った。昨年ベルン市の郊外に、レンゾ・ピアノ設計によるパウル・クレーセンターが建築され、その開館準備に伴って、所蔵作品の一部が貸与されて開催の運びとなった展示である。レンゾ・…

『綴り字のシーズン』

カバラを信奉する大学教授の父(リチャード・ギア)とユダヤ教の薫陶を受けて育つ男女の兄弟。科学者の妻は結婚する時にカトリックからユダヤ教へと改宗している。父は世界が誕生したと同時に砕け散ってしまった聖杯(世界)が正義の力によって再び組み直さ…

泰明小学校にて

日曜日のイベントに使われた泰明小学校は、銀座の繁華街から少し外れたところにある。今までに銀座周辺を幾度となく歩いてはいるが、近くに小学校があることは今回のイベントに参加するまで知らず、当然学校の前を通ったこともなかった。少し奥まった場所に…

明日の展示

小降りの雨程度であれば、テントを張って開催するとのことです。 15の画廊を一挙に見られる機会ですので、お時間がございましたら御高覧ください。http://d.hatena.ne.jp/uedakazuhiko/20060503/1146672502http://home2.highway.ne.jp/ay-flux/aozora/ 追記 …

ショーシャンクの空に

人が内省を強いられる状況に置かれた時、精神は肉体を牢獄として認識することがある。刑務所や捕虜が作品のテーマとなる時、常にそうした精神の働きが暗に伏線として働いている。ソルジェニーツィンの『イワン・デニーソヴィチの一日』においても、激しい労…

古谷利裕展 吉祥寺 A-things

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スクエアなロウ・キャンバスに、絵具が混入されたジェッソによって、独特の乾いた質感を持った斑点に近い色彩群が鏤められている。多くの作品で、色彩の斑点はキャンバスの中央付近を基点に配されており、これらの作品群が、はじめ、木枠に張られる前のキャ…

雨天の場合

明日の7日は「あおざおらDEアート」の日ですが、雨天の場合は5/14に延期となります。 現時点(6日18時40分)の天気予報を見ると、思わしくない状況ですね。http://weathernews.jp/pinpoint/cgi/search_result.fcgi?service=1&post=1040061&name=%5b104%2d006…

5/7 6:44 追記

悪天候が予想されるため、本日のイベントは中止となりました。よって、一週間後の14日に延期されます。

作品展示のお知らせ

「銀座 あおぞらDEアート」に出展します。2006 5/7 sun 11:00〜16:00泰明小学校 中央区銀座5-1-131日だけのイベントです。 詳細は下記のホームページをご覧ください。http://home2.highway.ne.jp/ay-flux/aozora/

『家庭』

フランソワ・トリュフォー監督の『家庭 (1970)』を10年ぶりくらいに見返す。今改めて見ると、初見の頃に多少なりとも意識された「物語性の解体」や「音と映像との分離」などの教科書的なヌーヴェル・ヴァーグ観というものはそれほど意識されずに、むしろチャ…