荒木経惟・KaoRi
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TABULAEで辻可愛「ちるちり」を観る。形態同士のフラジャイルなシンタックスがテーマとなっているように感じた。複数のべニヤ板が連結されたタブローは、それぞれのピースの組替え可能性が担保されつつ、絵具が支持体へと浸透し、形態の輪郭が曖昧になることで作品を成立させるためのフレームの存在が再考されている。ガーゼ状の布を壁面に構成した作品は、布同士が重なり合って出来るレイヤーが視線の奥に向かって可視化されるのと共に、横へと展開可能な形式が既存のフレームを超える在り方を示していて新鮮だった。しかし、それは全く自由に広がっているというのではなく、形態同士を結びつける接点となる文法が備わっているために、フラジャイルな形式でありながらも、作品を見飽きないものにしていると思われた。
西村賢太「陋劣夜曲」(『群像』1月号)
希望無き生の心理、内実を異様なまでに細かなディティールをもって描き切っている。
一つ一つのアクションが時間を無数に分割し、読む者の時間意識を変容させる様は、ソルジェニーツィンの『イワン・デニーソヴィチの一日』を思い出させる(若者の鬱屈した感情を描くという観点では中上健次の『十九歳の地図』)。
リアルな描写が感覚に訴えると共に、愚かな行為が硬い文体によって表現されることによりユーモアを発する。
久しぶりに小説を読みながら笑った。
UEDA Kazuhiko Exhibition
7年振りに個展を行います。
また、同時期に開催されるグループ展にも出品します。
ご高覧の上、ご高評賜れば幸いです。
2017
UEDA Kazuhiko Exhibition
5/11(木)〜5/28(日)
OPEN 木・金・土・日 12:00-19:00
CLOSE 月・火・水
土日画廊
〒164-0002東京都中野区上高田3-15-2
TEL 03-5343-1842
http://donichigaroh.com/
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時のかたち展
2017
5/9(火)〜5/14(日)
10:00-18:00
初日13:00開場 最終日16:00閉場(入場は17:30まで)
横浜市民ギャラリー 1階・2階展示室
TEL 045-315-2828
http://ycag.yafjp.org/
JR桜木町より徒歩10分 東口タクシー乗り場付近から無料送迎車あり